夫は旅行先でも、毎朝6時くらいに起きて走りに行く。
大抵2時間ほど走って周囲を散策し、どこにどんな店があるか、市場があるかなどて視察がてら走りに行く。
だから旅先では非常に便利で、今回もパン屋やケーキ屋さん、レストランを見つけてきたりして、調べる手間が省ける。

マラソンの帰り、宿泊先に戻る前に、夫が毎朝立ち寄ったカフェがある。
そこのオーナーと1時間ほど話して帰って来るのが日課になった。
オーナーのおっちゃんはシリアからの移民で、正式な難民申請をしてイギリスに入った。
おっちゃんはカフェ、レストランと美容室を経営していて、朝5時にカフェにきてスタッフが来るまで開店準備をする。
スタッフが来たら美容室に行き、予約のお客様をする。
夜はレストランに出向き、自ら働く。
そのカフェ、レストランと美容室の清掃員からキッチンスタッフ全てはシリアからの移民達を雇用し、日曜日も休みなく朝早くから夜遅くまで働く場を作り、自分達で稼がせ暮らしを立てさせているのだそう。
イギリス人から「俺たちの金で暮らし、医療費を使いやがって」と言われない為に、どこよりも朝早くに店を開け、客と話し、いつも新鮮な食べ物を提供し、どこよりも遅くまで提供する。
こうして今はビジネスを広げる事が出来ているのだと言った。

カーライルにもシリア難民が難民申請中に待機するホテルがあり、その周囲を歩いているのをたまに見かける。
ロンドンなど大都市に暮らしているとわからないかもしれないが、カーライルは人口の89%がイギリス系白人である。
カーライル周囲は更に94%がイギリス系白人である。
娘の学年など、アフリカ系の両親を持つ生徒は2人のみ。
あとは白人なのである。
だから黒人系の肌色を持つ人は非常に目立つ。
まだまだ珍しい、かつ快い視線を送らない市民も多い。
受け入れ慣れていないから、怪訝な目で見てしまう。

シリア人のおっちゃんの事を知ると、おっちゃんみたいに「せっかくイギリスに来れたのだから、ここで成功してやる」と汗水流して働く移民もいるのだと知れるが、そういう機会は特にカーライルなんかにすんでいたら、なかなか知り合う事がない。
今回も夫がロンドンに行く荷物の中にランニングシューズ、ランニング用品を詰め込んでいて、また走るんかい…と思っていたが、こういう新たな出会いとか発見があるのも又、夫のランニング趣味のおかげではある。

ちなみにおっちゃんは、夫に色んな事を話した中に、「俺はコンドームをつけるのが嫌いだ」という、要らぬ情報も教えてくれた。
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