スコットランドでは
羊の毛刈りの季節が
そろそろ終わろうとしています。
相変わらずの私の写真技術
今年の毛刈りは
大変だったらしいです。
これはもしかすると
羊仕事に関して知識のない私を
近隣の羊玄人の皆様が
からかって来たのかも
しれないのですが、
一説によると今季の当地は
『羊の毛刈り職人』の数が
少なかったのだそうです。
毛刈り職人と申しますのは
毛刈りバリカン片手に渡世が可能な
手に職アリの皆様のことで、
中には1年の
前半を北半球で、
後半を南半球で
毛刈りに従事しながら
移動する方もいる。
先日ここらへんの地域の
毛刈り業務の元締め的仕事を
なさっている方と
お話をする機会があったのですが、
彼のご自宅(やはり牧場)には
この時期2か月ほど
そういう職人さんたちが泊まり込み、
仕事の依頼を彼がまとめて
「今日は3人がこの牧場」
「明日は6人体制であの牧場」
みたいに彼らに振り分けていく。
そういう毛刈り職人さんたちの
一部が今年は
たとえばニュージーランドから
スコットランドにやって来れず
その理由というのが
「ビザが取れなかったんだよ」
「え?毎年毛刈りの仕事で
こっちにいらしている方たち
なんですよね?」
「そうなんだよ、それが今年
いきなり駄目って言われてさ」
「それはまたどうして」
・・・で、ここからが
もしかすると私はこの方
(私とほぼ同年配)に
からかわれたのかも
しれないんですけど
「いや・・・あのさ、
最近はまた違うんだけどさ、
俺たちの時代はね・・・
だから俺と組んで長く
この仕事をやっているような
連中はね・・・その・・・
若い頃優等生じゃなかったのよ」
「はあ」
「学校で上手くやれずにさ、
繁華街とか裏道で仲間とつるんで
悪いことしちゃったりしてさ」
「でもその後更生なさって
こうして立派に一大事業を
展開していらっしゃる、
私は素晴らしいと思います」
「いや、ま、それはね、うん、
俺の仲間もみんな今は落ち着いて
真面目に毛刈りをやっている
問題ない奴ばかりなんだけど
・・・若い頃はちょっと
素行に問題があったわけです」
「なるほど」
「それでそういう素行の記録が
残るところには残っていたわけです」
「・・・なるほど?」
「なんかねえ、今年の頭から
就労ビザに関しては申請人の
相当昔の過去の犯罪歴まで
確認するようになったみたいでね」
「待って今アナタ
『犯罪歴』っておっしゃった」
「違う違う、君が
考えているのとは違うよ、
15歳とか16歳のガキが
飲み屋で酔っ払い相手に暴れて・・・」
「15歳16歳のガキはそもそも
飲み屋に行ってはいけないはず」
「だから素行には
確かに問題はあったのよ!
でも当時は今よりそこらへん
緩かったしさあ、喧嘩なんて
両成敗でしょ?でも
記録は記録で残っていてさあ」
そんなわけでこちらの殿方は
今年は主戦力というか
歴戦の友軍というか
長いこと組んでやってきた
仲間の一部の参戦なしに
いつも通りの数の仕事を
こなさねばならなかったらしいです。
・・・これ、どこまで
本当の話なんでしょうか?
冗談を言われていた気も
しないではないんです。
でもこちらの元締め氏、
私に対しては終始にこやかで
物腰もとっても柔らか
だったんですけど
・・・目の奥の光り方が
明らかにただ者ではなくてですね。
ああ、なるほどこれは
荒くれ20人衆を
束ねられる人の目だ、みたいな・・・
お口直しに子羊の写真だよ:
今週のスコットランドは
晴天予報が続いており
これは羊の毛刈りには
嬉しいお天気。
末尾ながら
元締め氏の事業の
ますますのご繁栄を
お祈り申し上げたい
ところでございます。
毛刈りの済んだ羊は
夏服姿って感じで
涼し気でとてもいいと思います
・・・今度ちゃんと
ピントのあった写真を
準備しておきますね
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