さてところでこの春私は

「陪審員に選ばれたので

この日から1週間

予定を開けておけよな」という

通知を当局からいただきました。

 

通知が来たのは

『この日から1週間』と

指定された日の約3か月前。

 

さて指定された日(月曜日)の

前の週末を挟んで金曜日に

教えられた電話番号に

連絡を入れると録音音声で

「あなたは月曜日の裁判に

出席する必要はありません」

 

あらじゃあこれで

お役御免か、と思っていたら

音声は続けて

「火曜日以降の予定については

月曜日の夕方5時以降に

また改めてご確認ください」

 

それで月曜日の夕方5時過ぎに

また同じ電話番号に連絡を入れると

「あなたは明日火曜日の

裁判に出席する必要はありません」

「水曜日以降の予定については

明日火曜日の夕方5時以降に

また改めてご連絡ください」

 

これが木曜の夕方まで続きました。

 

・・・『仕事』を理由に

陪審員を辞退することは

基本的に出来ないそうです。

 

私はなんとかなりましたけど、

個人事業主はともかく

『休むのが難しい仕事』に

就く人には

これはかなり大変ですよね。

 

 

ちなみにわがお散歩仲間の

毒舌夫人によれば、

『仕事』は基本的に

辞退・免除の理由として

受け入れられないけれども

医師などは希望すれば

辞退が認められるとのことで

「あと季節によっては

羊飼いも免除されるわ」

 

 

 

 

「羊飼いも?いかなる理由で?」

 

「羊の出産シーズンよ。

こればっかりは命にかかわるから

説明すれば免除してもらえるのよ」

 

ちなみに私は母国語が

英語ではないので

「言葉に自信がなく」

という理由で

陪審員を辞退することは

可能ではあったのですが、

でも渡英10年を過ぎていて

時々『通訳』で

お小遣い稼ぎまでしていて

それで「英語に自信がなく」は

よき市民がして許される

振る舞いではないだろう、と・・・

 

ただこれでもしも本当に

裁判に参加することになって

証人とかがコテコテの

スコットランド訛りだったら

私は全然話の筋がわからず

結果法廷にご迷惑を

おかけして

しまっていたのでは、と

夫(イングランド人)に

言ったところ

「僕だってスコットランドの

お国言葉がわからない時は

わからないですよ、そこは

法廷だって想定していますよ」

 

それにしてもこの

『言葉を理由に辞退を申請』を

毒舌夫人は妙に私に勧めてきて

「なんですか、私の英語力は

そんなに危うい感じですか」

 

「そうじゃないけど・・・何、

あなた、陪審員やりたいの?」

 

「そりゃやりたいですよ、

だって市民の義務じゃないですか、

私はこの国では移民ですからね、

陪審員に選ばれるってことは

市民として社会に受け入れられた

証左であり誉じゃないですか」

 

「ああ・・・そういう考え方・・・」

 

聞くと毒舌夫人は過去に一度

年齢を理由に陪審員の

免除を受けたことがあるそうで

「年齢は仕方ないと思いますけど、

奥様はそういうの胸を張って

お引き受けになりそうなのに」

 

「・・・Norizo、あのね、

私の友人にひとり退役軍人で

現役時代には前線勤務も経験して

引退後も様々な経験を積んだ

しっかりした男の人がいます。

その人が数年前に陪審員に

選ばれたんだけど、裁判所から

家に帰る途中には

必ず我が家に寄ったの。

『こんな気持ちを引きずって

家の者には会えない』って言って。

お茶を出すでしょ、

手が震えているのよ。

顔色も悪くて、それであれは

守秘義務があるでしょ、だから

詳しいことは私も

聞いていないんだけど、

『戦場でもこんなひどい話は

耳にしたことはない』って・・・

陪審員は外には出ない

証拠写真とか見せられるのよ」

 

・・・昨日の記事で触れました

養子虐待・殺害事件でですね、

あの37歳の主犯は虐待の様子を

写真とか動画に

残していたそうなんです。

 

『児童のわいせつな写真・

動画の撮影(13件)』でも

有罪になっているんです。

 

・・・それで・・・

 

この裁判の陪審員の皆さんは

『証拠』としてそれらを見ている。

 

義務として見なくてはいけなかった。

 

・・・この裁判に立ち会った

陪審員は全員、このあと生涯

陪審員義務を免除されるそうです。

 

明らかに私は陪審員の

仕事を甘く見ておりました。

 

それでも私はいつかまた

陪審員としてして

呼び出しを受けたら

市民としてお役に立ちたいと

考えるであろうと思うのです。

 

 

陪審員を経験したことの

あるあなたも

まだ経験していないアナタも

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