「社会的地位も収入も高い夫が、なぜあんなレベルの低い不倫に狂うの?」
「どれだけ尽くして努力しても不倫を繰り返す夫。私はどう決断すべき?」
夫の度重なる裏切りに直面し、自分のこれまでの努力がすべて否定されたような絶望の中にいる皆様。
浮気不倫問題専門カウンセラーの河野匡利です。
世間一般に「お医者さん」と呼ばれる、社会的ステータスの高い夫たちの不倫相談を、私はこれまで数多くお受けしました。
彼らは非常に頭が良いはずなのに、不倫に関しては驚くほど迂闊で、呆れるほどお粗末な足跡(物的証拠)を残すものです。
今回は調査員時代にお受けした実例を紹介します。
不倫にとち狂った医師夫の末路と、傷つきながらもプライドを胸に人生の主導権を握り直した妻の「高潔な決断」から、これからを生きるための学びを受け取ってください。
ばればれな不倫の痕跡|職場のデスクで見つかった手紙
どれだけ探っても浮気の証拠が出てこない夫はいます。
家には絶対怪しい材料を持って帰ってこない。
ではどこに隠しているのか。
彼らは職場のデスクの中に、物的証拠を隠し持っているのです。
今回の医師である夫も非常に迂闊でした。
同じ医師である妻が、そのデスクを使用することなど不思議ではないのに、非番の日にデスクの中に不倫相手からの手紙を見つけたのです。
手紙の差出人は、同じ病院内に勤務する20代前半の独身看護師の女。
妻も面識のある人物でした。
その手紙には、こう書かれていました。
「いい部屋を見つけてくれてありがとう」
妻は一瞬で確信しました。
「夫がこの女のために、マンションを借りてあげたのか」と。
実は、夫の不倫はこれが初めてではありませんでした。
何年か前にも水商売の女性と不倫して家を出て行った過去があったのです。
一度夢中になると周りが見えなくなり、目先の快楽(不倫)へとまっしぐらに暴走する夫でした。
妻はあえて何も気づいていない妻を演じ続け、私の元へ調査を依頼されました。
ある日の病院帰り、夫の追跡を開始したところ、夫は駅前で女と合流する前にデパ地下へ立ち寄りました。
そこで夫が買い込んでいたのは、高級ワインやおつまみ。
迷わず大トロの刺身をカゴに入れている姿を見て、調査員たちも「すげえ、やっぱり一品単価が違うな……」と呆れたものです。
これから女の部屋に行って、豪華な宴を開くことは明白でした。
勤務を終えた看護師の女と駅前で合流した夫は、そのままタクシーに乗り込み、ディズニーランドに近いエリアにある高級デザイナーズマンションへと消えていきました。
二人の不倫の潜伏先(巣)が判明した瞬間でした。
呆れた2日間の追跡劇:高級スーツケースを持って向かったまさかの場所
部屋さえ分かってしまえば、あとは証拠を積み重ねるだけです。
夫は妻に対して「1泊2日の出張に行ってくる」と嘘をつき、女との密会旅行を計画しました。
しかし、妻が「出張先には共通の知り合いがいるから、挨拶の連絡をしておくね」と投げかけたところ、夫は突然「余計なことをするな!」とキレ出したのです。
行き先が嘘なのですから当然ですが、こんな単純な対応一つでも、夫が嘘をついていることは筒抜けでした。
この調査では、本当に呆れることばかりでした。
出張と言っていた日、夫は女のマンションに行き、二人はスーツケースやカバンを抱えてマンションから出てきました。
タクシーを拾ったため、追跡するこちらのタクシー内でも「やっぱ羽田空港か!? 関西か? 九州か?」と3人体制の調査員たちが緊迫して騒いでいたのですが、なんと、タクシーが到着したのは、すぐ近所の「ディズニーシー」だったのです(苦笑)。
あれれ、近っ!
女はまるでおめでたい子どものように大はしゃぎしてテンパっており、夫はそんな女の我が儘にただ連れ回されているだけ。
女に買わされたものも半端ではありません。
パーク内で一番巨大なペアのぬいぐるみを夫に買わせ、翌日にはさらにプーさんの特大ぬいぐるみを購入。
あっちこっち連れ回された、あまりにも中身の薄い2日間のディズニー不倫旅行でした。
この不倫はその程度のレベル。
夫も、離婚してこの女と一緒になりたいわけではない。
女も、職業の激務や日頃の心の隙間を、経済的・精神的に埋めてくれる「最高のパパ(ATM)」として医師の夫に依存しているだけ。
彼の奥様が同じ病院の女医さんであることなど、看護師の立場なら百も承知の上。
罪の意識など毛頭ない確信犯です。
それと、夫のデスクからはED治療薬も発見されてました。
妻の下した決断:「もう、こんな不倫夫はいらない」
どんな不倫であれ、裏切られている妻にとっては耐え難い、あまりにも痛い事実です。
妻はこれまで、こんな夫であっても、何とか気に入られよう、愛されようと必死に努力を重ねてきたといいます。
しかし、お金を湯水のように使って若い女と不倫している夫の醜態を見た瞬間、妻の心の中で何かが完全に弾けました。
「いくら私が妻として努力しても、この男には無駄だ。」
今回の不倫で、ようやくそう自覚した妻は、一切の未練を捨てて、こう決断されたのです。
「もう、こんな夫は、私の人生にいらない。」
妻の選択は「離婚」でした。
言い逃れのできない証拠を武器に、自分にとって100%納得のいく有利な条件を突きつけ、一歩も引かずに離婚を成立させました。
もちろん、不倫相手に対しても、「社会勉強のため」として慰謝料を請求し、支払わせました(金の出どころは不明ですが)。
妻の固い決意に圧倒され、離婚を承諾せざるを得なかった元夫。
しかし、離婚が成立し、しばらく経った頃、その元夫から信じられないことに「復縁を打診」されてきたのです。
元夫は「あの女はとんでもない悪女だった、騙されていた」と言ってきたそうですが、「今更何を言っているんだ」という話です。
プライドだけは高く、金も立場もある夫は、妻から離婚を迫られたとき、最初は「だったらそれでいい!」と強がるケースが多いものです。
しかし、来るべくして訪れた不倫相手との崩壊によって、一人になった途端ようやく目が覚め、元妻の価値を思い知って戻ろうとする。
でも、優しかった妻はもうどこにもいません。
簡単に考えすぎなのです。
医師夫の万能感の自壊と、被害者を脱ぎ捨てた妻への称賛
この医師の夫のような「社会的地位の高い男性の不倫」と、そこから決断を下した妻へ、カウンセラーとしての見解を述べます。
「医師や経営者のような社会的ステータスの高い男性は、日頃から権限を握り、周囲から『先生』『社長』と崇められているため、ハラの中で【万能感(自分は特別であり、何をしても許されるという意識)】を肥大化させやすい傾向にあります。
彼らにとって不倫とは、日常の重い責任から逃脱し、従順な相手から崇拝されることで、その万能感をさらに満たすための恋愛ごっこに過ぎません。
しかし、彼らが最も見誤っているのは、妻の『沈黙と努力』を、自分への服従(何をしても見捨てられないという甘え)だと勘違いすることです。
今回の妻が下した決断は、高潔で美しい決断です。
妻は『夫に愛されるための努力』という被害者のポジションを投げ捨て、『私はあなたのような男に浪費されていい人間ではない』という自尊心(プライド)を取り戻しました。
万能感に溺れていた夫は、妻を失ったという現実の喪失によって、初めて自分の肥大化したエゴを砕かれ、真の孤独に直面したのです。
妻が自分の手で未来の扉を開けたことは、完全な勝利を意味しています。」
夫婦関係を良くしよう、夫に愛されようと頑張りすぎて、精神を破壊されそうになっている方もいるでしょう。
そのような方にとって、「この先、こんな夫のままなら、私自身がどうしたいか」を勇気をもって優先して考える意識も大切です。
あなたが腹を括って「もうこんな夫なら、いらない」と手放した瞬間、主導権は完全にあなたのものになるのです。

