片付けは、

 

「心地よい暮らし」を

 

目指すことから

 

始まるのではありません。

 

 

探し物をする。

 

戻すのが面倒。

 

床のモノが気になる。

 

 

そんな毎日の困りごとから、

 

「どうして、そうなっているんだろう?」

 

と原因を見つけていく。

 

 

なぜ今まで片付かなかったのかを

 

一緒に見つけ、


その方にできる方法を考えていく。

 

そんな片付けをお伝えしている、

 

整理収納コンサルタントの須藤昌子です。

 

 

「あとで使うから出しておく」。その方法で、本当に使えていますか?

 

ダイニングテーブルの上に置かれた本。

 

途中まで記入した書類。

 

使いかけの道具。

 

「あとで使うから」

 

「まだ終わっていないから」

 

そんな理由で、

 

目につく場所に

 

置いているモノはありませんか?

 

 

片付けようと思っても、

 

「しまったら忘れてしまいそうだから」

 

と、そのままにしている。

 

 

その気持ち、よく分かります。

 

実際、目につく場所に

 

置いておくことで、

 

忘れずに済むこともありますよね。

 

 

でも、今日は、

 

ちょっと違うことを

 

考えてみたいんです。

 

 

そのモノを出しておくことで、

 

やろうと思っていたことは、

 

実際にできていますか?

 

 

 忘れないために置いたはずなのに

例えば、読みかけの本。

 

「続きを読みたいから」と、

 

ダイニングテーブルの端に置いておく。

 

でも、数日経っても読んでいない。

 

そのうち、郵便物や

 

学校からのお知らせ、

 

買い物のレシートなどが、

 

その上に重なっていく。

 

 

そして、気づけば

 

本が見えなくなっている。

 

こんなことはないでしょうか。

 

書類も同じです。

 

「あとで記入しよう」

 

と思って、

 

見える場所に

 

置いておいたはずなのに、

 

ほかの書類と混ざってしまい、

 

提出期限が近づいてから

 

慌てて探すことになる。

 

 

忘れないために出しておいたのに、

 

結局、忘れてしまっている。

 

これでは、出しておいた目的が

 

果たせていませんよね。

 

 

でも、ここで

 

私は、単純に

 

「だから、しまいましょう」

 

とは思わないんです。

 

 

 そもそも、どうして出しておきたいのでしょうか?

例えば、読みかけの本。

 

 

「しまうと忘れてしまうから」

 

とおっしゃる方に、

 

私なら、もう少し

 

お聞きしたいと思います。

 

 

「その本は、いつ読もうと

 

思っていますか?」

 

 

「読みたいと思ったとき、

 

すぐに読める状態ですか?」

 

 

「今、なかなか読めないのは、

 

どうしてでしょう?」

 

 

すると、もしかしたら、

 

置き場所とは別の理由が

 

見えてくるかもしれません。

 

 

 

例えば、本当は夜、

 

ゆっくり読みたいと思っている。

 

 

でも、夕食の片付けが

 

終わるころには

 

疲れてしまい、

 

本を開く気力が残っていない。

 

 

そうだとしたら、

 

本を見える場所に

 

置いておくだけでは、

 

なかなか読む機会は

 

増えませんよね。

 

 

反対に、毎朝、

 

朝食の後に少しずつ読んでいる方なら、

 

ダイニングテーブルに

 

本を置いておくことが

 

便利かもしれません。

 

 

同じ「出しっぱなし」でも、

 

その人によって意味が違うんです。

 

 

だから、見える場所にあるから

 

片付けた方がいい、

 

と一律に考える必要はない

 

と思っています。

 

 

 

 モノをしまえば、問題が解決するのでしょうか?

ここで、もう一つ

 

考えてみたいことがあります。

 

 

それは、私たちが片付けたい

 

と思ったとき、

 

つい「モノをどうするか」ばかり

 

考えてしまうことです。

 

 

例えば、書きかけの

 

書類がテーブルに置いてある。

 

 

それを見て、

 

「書類を入れるファイルを用意しよう」

 

「書類専用の引き出しを作ろう」

 

と考える。

 

 

もちろん、それで

 

使いやすくなることもあります。

 

 

でも、その書類を出しておいた理由が

 

「あとで記入するのを忘れないため」だったら、

 

どうでしょうか。

 

 

ファイルにきれいに収めることが、

 

目的だったわけではありませんよね。

 

 

本当は、書類を記入して、

 

必要なところへ

 

提出したかったはずです。

 

 

それなら、考えるべきことは、

 

 

「どこにしまうか」

 

だけではなく、

 

 

「どうしたら、

 

その書類を記入できるのか」

 

ということではないでしょうか。

 

 

記入するために

 

必要な情報が

 

そろっていないのかもしれません。

 

 

内容が難しくて、

 

確認しなければならないことが

 

あるのかもしれません。

 

 

あるいは、

 

まとまった時間が

 

必要だと思い込んでいて、

 

なかなか取りかかれないのかもしれません。

 

 

もし、そうした理由があるのなら、

 

収納場所を変えるだけでは、

 

書類はいつまでも

 

書きかけのままです。

 

 

片付けたいと

 

思っているモノが、

 

実は、まだ終わっていない用事を

 

知らせていることもあるんです。

 

 

 出しておくことを選んでも、いいんです

私は、テーブルの上に

 

モノがあること自体が、

 

悪いとは思っていません。

 

 

例えば、毎日使う手帳。

 

 

朝食を食べた後に

 

予定を確認する習慣があるなら、

 

ダイニングテーブルの端に

 

置いておく方が

 

便利なこともあるでしょう。

 

 

読みかけの本も、

 

毎日少しずつ読んでいるなら、

 

わざわざ本棚に戻す必要は

 

ないかもしれません。

 

 

大切なのは、出してあるか、

 

しまってあるかではなく

 

その置き方で、

 

自分がしたいことが

 

できているかどうかだと思うんです。

 

 

もし、出しておくことで

 

忘れずに使えているなら、

 

その方法を続ければいい。

 

 

でも、出しておいても使わず、

 

ほかのモノに埋もれてしまうのなら、

 

少し方法を変えてみても

 

いいかもしれません。

 

 

例えば、書類なら、

 

記入するために

 

必要なことを確認しておく。

 

 

本なら、実際に

 

読みたい時間に

 

手に取りやすい場所を考える。

 

 

今すぐ取りかかる

 

予定がないモノなら、

 

ほかのモノに紛れない場所に置いて、

 

必要なときに

 

思い出せる方法を考える。

 

何が便利なのかは、

 

その人の生活によって違います。

 

 

 

 「あとで使う」の、そのあとを考えてみませんか?

 

片付けのレッスンでは、

 

お客様がモノを置いている理由を、

 

詳しくお聞きすることがあります。

 

 

「どうして、ここに

 

置いているんですか?」

 

 

「あとで使おうと思っているんです」

 

 

そんな答えが返ってきたとしたら、

 

私は、そこで話を

 

終わりにはしません。

 

「では、いつ使おうと思っていますか?」

 

「今まで使わずにいたのは、

 

何か理由がありますか?」

 

そんなふうに

 

お聞きしていくと思います。

 

 

なぜなら、

 

モノがそこにあることよりも、

 

そこに置いていることで、

 

何をしようとしているのかが大切だからです。

 

 

出しっぱなしのモノを見つけたとき、

 

すぐに収納場所を

 

考える必要はありません。

 

 

まずは、

 

「私は、これをどうしたかったんだろう?」

 

と考えてみてください。

 

 

そして、

 

「そのために、

 

ここに置いておくことは

 

役に立っているかな?」

 

と、もう一つ考えてみる。

 

 

もしかしたら、

 

片付け方を変えるよりも先に、

 

やることを一つ終わらせたり、

 

やろうと思っていたことを

 

見直したりする方が、

 

今の自分には必要かもしれません。

 

 

「あとで使うから出しておく」。

 

 

その方法が

 

本当に便利なのかどうかは、

 

見た目だけでは分かりません。

 

 

大切なのは、

 

きれいにしまうことではなく、

 

自分がしようと思っていたことを、

 

無理なくできること。

 

 

そのために、

 

モノをどこに置いておくのが

 

いいのか。

 

 

そんな順番で考えてみると、

 

今までとは違う片付け方が

 

見えてくるのではないでしょうか。

 

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