フランス料理好きなら『Patous(パトゥ)』という神戸の
フランス料理店の名を一度は聞いたことがあるかもしれない。
私も神戸に行ったら一度行ってみたいなど思っていたお店にも関わらず
最近の私は神戸という街にはあまり魅力を感じず
20年も続いた名店に残念ながら
一度も足を踏み入れることはありませんでした。
そんな名店が東京で営業を開始したのは昨年8月のこと。
パトゥ・・・しかもオーグルマンがあった場所で。
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懐かしいこの階段は、少し雰囲気を変え
再度温かく迎えてくれました。
なんか控えめでありながらも上質な光を発するお店は顔つきもいい。
この脇にあるアンティークなドアが
温かな笑顔と美味しいお料理への入り口です。
オーグルマンの時もいい気の漂うお店でしたが
アーチの丸みを帯びた窓から、格子越しに入る光や緑が目にも優しいく
ちょっとヨーロッパのプチホテルにいるかのような
古い建物のような懐かしい気分になりました。
オープンカウンターのキッチンの上には
特注の照明が配され
視界から入る景色と店内の温かな光がじんわり心をほぐしてくれます。
デザインって大事。再度振り返ると
より鮮明にそんな記憶が刻み込まれていました。
まずは水出しの紅茶で。
神戸で20年間営業されていた『Patous(パトゥ)』では
芦屋にある紅茶王子と呼ばれる大西さんのお店『uffu(ウーフ)』
の紅茶を使い水出しに。2種ほどあったので両方を飲んでみました。
どちらのお茶も大西さんの丁寧な指導で淹れられ、
食事の邪魔をしないことはもとより
とても美味しくいただきました。
有機かぶのムース うに
まずは軽いグラスメニューから。
滑らかな蕪のムースは蕪の良いところだけを抽出したような
柔らかな味。ここに北海道の雲丹が乗ります。
トマトのジュレで爽やかな仕上がりでしたが
尖った感じはなん全体的に優しくするっと入る感じでスタートしました。
ブッラータチーズ キャビア
イタリアのブッラータにラトビアの小さなキャビア。
小さなチョウザメからとるということで、
少量しか採れない希少なものです。
柔らかな舌触りと適度な塩分。
マイルドなオリーブオイルが添えてありました。
使っている食材の良さとシェフの目利きがものをいう料理でしたが
染み入る美味しさで、蕪の軽い前菜、そして少しまったりした
濃度のある前菜と、真夏の宴として最高のスタート。
自家製パン
藁焼き鯵 燻製バター オーストラリア産トリュフ
トリュフの香りとともに登場したのは鯵のオープンサンド。
オーストラリア産トリュフの下にあるのは低温調理で火入れた鯵。
柔らかな食感と燻製バターのコク。
実は私は鯵のような魚の生っぽいのは好きではありませんが
これは難なく、いえいえ美味しくいただけました。
これは、食材の組み合わせの妙技。
口に入れた時にバターの溶ける感じが食材をつなぎ、
滑らかな口溶けを作り出してくれました。
仮屋の鱧 スナップエンドウ
鱧は骨切りをされ、炭火で炙られていて
そのふわっとした味わいを楽しませていただきました。
上にはラルドを重ねて、コクを。
一緒に使われたスナップエンドウの自然の甘味が広がります。
ソースも香りよく、アイスが舌の上で
ひやっとした刺激と口溶けが心地良いお皿でした。
桃とセロリの冷たいスープ
パトゥのスペシャリテです。桃は季節によって変わるそうですが
この日は香川県丸亀市飯山町の「はなよめ」という
可愛らしい桃を使われていました。
桃のスープというのも良くありますが
こちらはセロリと合わせた爽やかなも。
セロリの臭さではなく、みずみずしさと軽い酸味が残る
爽やかなスープでした。
スペシャリテというのもうなづけます。
ドイツ産ホワイトアスパラガスと舞鶴のとり貝
立派なホワイトアスパラはみずみずしくナチュラルな甘味。
新鮮なとり貝がカットせず豪華に乗っていて
初夏の恵みがふんだんに楽しめる一皿。
ヴィネグレットソースには、少しトマトのエキスも入り
酸味に奥行きが加わっていました。
鳴門の白甘鯛のポアレ ういきょう
白甘鯛とは嬉しいですね。パリッと表面を焼かれ
身の美味しさが味わえます。
ウイキョウのニュアンスのあるソースとピュレで
しっかりした味わいの白甘鯛が味わいで楽しめました。
ロゼール産小羊のロースト
小羊はもも肉をしっかりした味わいで。
脂身も少ないのでお腹がいっぱいでしたが
ぺろっと食べてしまいました。
ジュのソースでシンプルですがその美味しさがしっかり味わえました。
野菜はにんじん、ズッキーニ、アスパラソバージュなど
野菜の優しい旨味が味わえる箸休め。
デコポンソルベ ヴェルヴェーヌのジュレ
グレープフルーツはむき身、そしてデコポンはソルベで。
ウーフのヴェルヴェーヌティーのジュレがかかってまいす。
酸味が尖らず、でもさっぱりしたお口直し。
チーズスフレ
熱々の焼きたてスフレが登場しました。
本来は南国系のフルーツのデザートでしたが
一人アレルギーの方がいらしたのでこちらに。
でもこれがまた美味しくて。
熱々、そしてバニラの冷たい温度差と
ふわふわ滑らかなスフレを堪能させていただきました。
ハーブティー
小菓子
木苺と柿のパートドゥフリュイ
くるみとドライフルーツのケーキでした。
神戸時代の大きな店舗とは違い、マダムとお二人で営む
和やかなお店『Patous』。
こんな穏やかな犬の名前が店名になっています。
東京では、六本木の外れの飯倉という場所で
シェフが隠れ家のような場所で
ゆったり営むフレンチを営業しています。
お料理は奇をてらったものはありませんが
どれも食べ心地が気持ちよく食べられるものばかり。
そっと側に寄り添ってくれるような美味しさは
まさに熟練シェフが長年かけて積み上げてきた技の賜物。
ふぅ〜っと優しい気持ちになりたい時に訪れたいそんなお店です。
東京都港区麻布台3-4-14 麻布台マンション 1F
03-6807-4820
水曜日定休
























