ここ数年、世界の料理のトレンドを作り出している北欧。

北欧で修行している若手シェフたちもどんどん増えてきましたが
そんな北欧経験のあるシェフたちの中でも注目のレストランの

一つである軽井沢にあるレストラン『Naz(ナズ)』へ伺いました。

 

 

軽井沢、追分にあるコンドミニアム型ウェルネスリゾート

「GREEN SEED軽井沢」の一角にあるレストランです。

「GREEN SEED軽井沢」では、Nazの熟成肉のBBQなども楽しめます。

こんなとところで数日ゆったり滞在できたら

都会のストレスから解放されるに違いありません。

 

 

『Naz(ナズ)』は完全予約制のレストラン。

ディナーは1日1組限定、ランチは3組まで。

【Lunch】おまかせコース / ¥7,500 おまかせコース / ¥10,000

【Dinnee}】おまかせコース / ¥13,200、おまかせコース / ¥16,500

別途サービス料あり

 

 

シェフは、16歳から料理の世界に入り、

イタリア、デンマークなどの経験を経て

日本で開業した長野県出身の鈴木夏暉氏。

2020年9月9日、26歳で軽井沢のこの地にご自身のお店を開業されました。

実は昨年末に予約を入れていたのですが体調不良で、、、

そして今年2月に予約を入れていたのに入院してしまったので

 やっと4月に訪問。3度目の正直というところでしょうか。

しかしながら、来てよかった。

そんな気分にさせて頂いたレストランでした。

 

 

長野県産の食材をメインに

鈴木氏が今まで学んだ技術や感性を取り入れて

既成概念にとらわれない感性から作りだされるお料理。

ランチタイムですがディナーをご用意いただき

自然の旨味をしっかり全身で吸収し、

心満たされた時間を過ごさせていただきました。

 

 

ショープレートは、埼玉県入間市で作陶をされている田中信彦氏作。

淡く優しい色合いが美しい作風です。

すでに閉店してしまいましたが、ミシュラン2つ星を獲得した

「イヌア」や、パリの11区にある「メゾン」でも使用されています。

 

 

 

まずは少し酸味のあるすっきりしたドリンクからスタートしました。

 

 

ピゼッリと発酵キャベツのパイ

極薄のパイ生地の上にイタリアのグリーンピースのムースと

発酵キャベツ。上にはイキイキとしたグリーンピースが乗っています。

発酵キャベツの香りと、豆が弾けた時に広がる甘さ。

キャビアの塩気がバランス良いアミューズグール。

 

 

インカのめざめと短黒のタルタル

インカの目覚めを香ばしく焼いたパイの上に

中にはダボス牧場の、短角牛と黒毛和牛を自家交配させた短黒和牛の

トモサンカクのタルタルをを乗せています。

24ヶ月熟成のコンテを削り、上にはカシスのパウダー。

仕込まれた奈良漬けのシャキシャキ感の食感、

乳酸発酵の香りと肉の熟成感が相性抜群の

小さいながらも存在感が抜群のアミューズグールでした。

 

 

デコポンを熟成・発酵させて作ったシロップのジュース

 

 

雪下にんじん

飯山の雪下にんじんをさまざまな調理法で楽しむ料理です。

見た目の美しさだけでなく、鈴木氏のフィロソフィーが

凝縮したお料理でもありました。

 

 

ベースとなるにんじんのアイスクリームのには

コリアンダーを忍ばせて。

その上には、にんじんの花だけでなく、その姿を花びらのように見立て

一度セミドライにして旨味を凝縮させたものを戻してソテーしたり、

乾燥させたものを発酵させたにんじんやオレンジジュースで戻すなど

華やかで旨味のあるものに仕立てています。

実は中にはにんじんの葉のソースが仕込まれ

周りにはにんじんエキスのパウダーが散りばめられ

まさに人参ずくし。にんじんの旨味をオレンジや

胡桃などが加わり、人参の味をさらに引き立てていたお料理でした。

 

 

発酵いちごのエキスとアールグレーのお茶で作ったドリンクは

甘さとタンニンの渋みを生み出し

サーモンの脂をしっかり流してくれるような役割を。

 

 

長野といえば、忘れてはいけない食材「信州サーモン」。

八千穂漁業では八ヶ岳の麓から流れ出る清流で川魚を養殖しています。

神経締めしたものを2日間塩漬けにし12日間ほど

熟成させ最後は桜のチップで燻製して完成です。

表面の脂の艶といい感じで旨味の入ったサーモンは

このまま食べても美味しいに違いありません。

 

 

サーモンの身は昆布締めしたりと、

ミキュイのような感じで塩とスプラウト2種の食べ方でいただきました。

それぞれのサーモンの風味をしっかり感じて。

 

 

この器は信州サーモンのためにオーダーしたものでしょうか。

淡いサーモンピンクが素敵ですね。

ここでは、信州サーモンを囲むように、

花びらのように発酵させた蕪が並べられています。

トマトのエキスと大葉のオイルのソースをかけてさっぱりと。

 

 

ジャガ芋のフォカッチャは、むっちりした食感と

ほのかなジャガイモの香り。

 

 

信州の紅玉りんごとジンジャー、発酵ポルチーニのドリンクは

りんご酸味が丸くなり深い風味の味わいに。

 

 

ヤマメのフリット

次いで、この地ならではお料理が出てきました。

サーモンと同様八千穂漁業のものを生きたまま店まで運び

近くに流れる川で生きたまま保管しているというこだわりよう。

 

 

山女はその日に使うものをしめて脱水し、

網脂で巻きいてから生地を纏わせ

オリーブオイルでカラッと揚げています。

身が引き締まり、同時にふわりと揚がっていたのですが

鮮度に加えて、個体の質、そして調理の工夫と技術を感じざるを得ません。

人参や蕪のように華やかなお料理ではありませんが、

クエリティーの高さはこういうところでわかります。

中央に入ったオイルに使われているのは、

やはり蓼酢を意識してか、きゅうりを使っていますが

それも発酵したものでした。

ここに雌鱚の魚醤やすだちなどを加えて山女に負けないように。

黒大根の漬物?で爽やかに。

そしてしっかりした味わいの山女や

きゅうりのオイル、ハーブなどに負けない味わいの

カラスミが添えてありました。

 

 

発酵させたブルーベリーを使い

カベルネソーヴィニオンやメルローをのような

タンニンやべリー感を感じる味に。

 

 

五郎兵米のリゾット

ここからは鈴木シェフが最も長く学んだイタリアンが続きます。

 

 

田芹の根と貝の出汁で炊いた五郎兵米は、

粘りを抑え、甘味をしっかり引き出していました。

北海道産の雲丹がお米にとろっとしたリッチな風味を加え

発酵せさた独活が酸味を、田芹は山の春の香りを運んできてれました。

 

 

ダボス牧場の短黒和牛は、予約した時点から熟成を調整

してくださり、素晴らしいメインとなりました。

 

仕上げはテーブルの上で牛骨のソースをかけて。

 

熟成香が強く、しっかりした旨味が口の中を満たしてくれるお肉は

旨いとしか言葉がありません。

一口ひとくち噛み締めながら、口の中で広がる

熟成牛の味わいを肉のエキスの旨味を堪能させていただきました。

そんなお肉に負けないのが北海道ジェットファームのアスパラ。

そして熟成香に一息入れるように優しい甘味のさつま芋。

どれもしっかり選ばれてお皿に合わせてあるのがわかります。

 

 

 

丸ごと発酵させたレモンをノンアルコールのビールで割って

ほろ苦さも残るものに。

 

 

こんな薄いパスタ見たことがないっていうパスタが登場しました。

おそらく茹で時間もほんの一瞬だということは聞かずとも分かります。

 

メインと同様、ダボス牧場産ですが、今度は羊です。

ホゲットのラグーは羊の甘味がしっかりでたソースで。

優しい舌触りのパスタからはローズマリーの華やかで

青い香りもして、最後のパスタをさらっと軽やかに食べさせてくれました。

 

 

今まで、次元を飛び超えたような革新的な料理ばかりでしたが

デザートは日本人の記憶に訴えるような

ちょっと懐かしさを感んじるものにしてくれていました。

26歳とは思えない、バランスですね。

 

ジャージー牛乳のアイスクリームに

ガストロバックのように仕上げた発酵いちごを添えて。

クランブルかと思いきや、かりんとうを砕いたものを。

黒糖と油の感じと桜の香りがして、

懐かしい味を交えたほっこり感のあるデザートになっていました。

 

 

小菓子とコーヒーを。丸山珈琲だったと思います。

 

 

初訪問だったのですが、左はなんとお母様。

私と同い年くらいだよね・・・きっとという感じでしたが

家族がフロアに入っているのもなんだかいい感じ。

 

 

私も初訪問のレストランは緊張するもの。

鈴木シェフかサービスをしている姿にさらにちょっと

戸惑いを感じましたが、途中から私の表情がほぐれてきたのを

感じたのか、いろいろお話しをしながらお食事をすることができました。

 

 

料理とは、、、と常々思いますが

まず必要なのは技術。

ですが、その技術の上に

愛と情熱をストイックなほど持つことも重要だと思っています。

そこに料理人ならではのセンスを加えた料理を作り出し

私たちの元にその熱い思いが料理という形になって

届けられていると思っています。

 

眼差しでその才能と情熱そしてセンスを感じた

その料理は、その才能の昇華を見ていきたい。

そんな思いに駆られました。

 

まずは次回、鯉をいただきに伺いたいと思います。

 

 

昨年ご紹介しました「The Art of Plate」ですが

第二弾は、Nazに決定しました。

クランクアップも終わりましたので、後は公開を待つのみです。

公開が楽しみですね。

 

 

 

 

Naz(ナズ)

長野県北佐久郡軽井沢町追分134-3 GREEN SEED軽井沢内

0267-46-8840

水曜日、第三木曜日定休

 

 

 

レストラン ナズイタリアン / 信濃追分駅御代田駅
昼総合点-